写真がうまくいかないのは、腕のせいではありません。立っている場所のせいです。窓のそばへ行って、横から光が当たる位置に立つ。それだけで、同じスマホ・同じ料理が、別物のように写ります。

お店の方
教わったとおり、レンズも拭いて、タップもしました。それでも、お店で見たときみたいに写らないんです。

オトスマ
どこで撮られましたか。お店のテーブルの、どのあたりでしょう。

お店の方
奥の席です。落ち着いていて、いちばん気に入っている場所なので。

オトスマ
では、お皿を持って窓ぎわまで歩いてください。それだけで直ります。設定は何も変えません。
この記事を読むとできるようになること
- 撮る前に、立つ場所を決められるようになります
- 光がどちらから来ているか、手のひら1枚で分かるようになります
- お店の照明が原因で色が変になる理由と、その直し方が分かります
- 湯気やつやを写す方法が分かります
なぜ「腕」ではないのか
写真に写っているのは、ものそのものではありません。そのものに当たって、はね返ってきた光です。
だから、光が変われば写るものが変わります。当たり前のようですが、ここが写真のほとんどすべてです。
そして大事なのは、光の量ではなく向きです。明るければいい、という話ではありません。
ここが分かれ目光が真正面から当たると、影が消えます。影が消えると、でこぼこが分からなくなります。パンの表面のざらつきも、湯呑みのまるみも、平らな絵のように写ってしまう。これが「のっぺりした写真」の正体です。
逆に、光が横から当たると、片側に影ができます。この影が「厚み」や「ざらつき」を伝えます。おいしそう、という感じは、影が作っています。
まずは、これだけ
窓のそばへ持っていく
撮りたいものを、窓から1〜2歩のところまで持っていきます。テーブルごと動かす必要はありません。お皿だけ、商品だけを移せば十分です。
窓にぴったりくっつけると、光が強すぎて白く飛びます。1〜2歩離れたところが、いちばんちょうどよくなります。
レースのカーテンがあれば、閉めてください。光がやわらかくなって、影のふちがなめらかになります。
光が横から当たる位置に置く
窓とものを結んだ線に対して、自分は横に立ちます。
言いかえると、窓は自分の左か右にある状態です。窓を背中にしてもいけませんし、窓に向かって立つのも(まずは)避けてください。
自分の影がかかっていないか見る
いちばん多い失敗がこれです。撮ろうとして近づいた自分の体が、光をさえぎっています。
スマホの画面を見る前に、お皿を直接目で見てください。自分の影が落ちていたら、半歩ずれます。

窓から2歩の場所で
同じ料理でも、照明だけの店の奥より、窓から2歩の場所で撮るほうが、明るく、立体的に写ります。
手のひら1枚で、光の向きが分かります
光がどちらから来ているか、見ても分からないときがあります。そんなときは、撮りたいものの隣に、自分の手のひらを立ててください。
- 手の片側だけが明るい → 光は横から来ています。これが当たりです
- 手のひら全体が均一に明るい → 光が正面から。のっぺりします。向きを変えてください
- 手の上側だけが明るく、下に濃い影 → 真上の照明です。いちばん避けたい状態です
3秒で終わります。オトスマも撮影の現場で毎回やっています。
光の向きは、3つしかありません

難しそうに聞こえますが、覚えるのは3つだけです。
① 光が自分の後ろから(順光)
窓を背にして撮る状態です。明るく、失敗が少ない。ただし影が消えて平らに写ります。
色や形を正確に見せたいとき、たとえば商品の色を伝えるネット販売の写真には向いています。おいしさを伝えたいときには向きません。
それと、自分の影が写り込みやすいのもこの向きです。
② 光が横から(サイド光)
迷ったらこれです。片側が明るく、反対側に影ができます。
パンの気泡、湯呑みの丸み、織物の目。表面のようすが、いちばんよく伝わります。
影が濃すぎると感じたら、次の「白い紙」の項を読んでください。
③ 光が向こう側から(逆光)
光に向かって撮る状態です。難しいのですが、これでしか写らないものがあります。
- 湯気 順光では、ほぼ写りません。湯気は逆光でしか出ません
- 飲みものの透明感 お茶、ビール、ジュース。向こうから光が透ける
- 葉物やハーブのみずみずしさ
- つや 照りやソースの光りかた
ただし、そのまま撮ると手前が暗くなります。必ず、画面の中の料理をタップしてから、明るさを少し上げてください。
そしてレンズを拭いてください。逆光は、レンズの汚れがいちばん出る向きです。白くにじんだら、たいてい汚れです。
おすすめ真横と真逆光の中間、斜め後ろから光が来る位置が、料理にはいちばん効きます。つやと立体感が同時に出ます。窓ぎわで、お皿をゆっくり回しながら画面を見てください。急に良くなる角度があります。

光の向きで、こう変わります
光が手前から(順光)だと平らに、横からだと立体的に、向こう側から(逆光)だと湯気やつやが光ります。自分が動いて、向きを変えるだけです。
天気と時間。くもりの日がいちばん簡単です
晴れた日のほうがきれいに撮れる、と思われがちですが、逆です。
晴れの日の直射日光は、影が濃くなりすぎます。明るいところは白く飛び、影は真っ黒。スマホはその差についていけません。
くもりの日は、雲が空いっぱいの大きな照明の役をします。影がやわらかく、色も素直に出ます。商品写真を撮る日は、くもりを選んでください。
時間帯
- 午前10時〜午後3時 色がいちばん素直です。商品や料理はこの時間に
- 日が傾いてから 光がオレンジ色になります。あたたかい雰囲気にしたいときに
- 真昼の直射日光 真上から来るので、いちばん難しい時間です

同じ商品を毎回同じように見せたいお店は、撮る時間と場所を決めてしまうのがおすすめです。「くもりの日の午前中、この窓の横」と決めておけば、写真がそろいます。
お店の中で撮るときの落とし穴
窓がない、夜しか時間がない。そういうお店も多いと思います。そのときに知っておいてほしいことが2つあります。
真上の照明だけで撮ると、こうなります
天井の照明は、ほぼ真上から当たります。するとお皿のふちの下に、濃い影が輪になって出ます。料理そのものは暗く沈みます。
そして自分が上からのぞき込むので、自分の頭の影が料理にかかります。店内で撮った写真が暗く見える原因は、たいていこれです。
対処は2つ。①スタンドの照明を横から当てる。②窓ぎわか入り口の近くまで持っていく。照明を買い足す前に、まず場所を変えてみてください。
色の違う照明が混ざると、あとで直せません
照明には、オレンジっぽい色(電球色)と、白っぽい色(昼白色)があります。
お店の中では、この2つが混ざっていることがよくあります。さらに窓からの光も入ると、3種類です。
ここに注意色の違う光が混ざると、写真の中で場所によって色が変わります。左半分は黄色く、右半分は青い。こうなると、あとから編集しても直せません。片方を消すしかありません。
撮る前に、いちど見回してください。光の色を1種類にそろえる。窓の光で撮るなら、店内の照明を消す。照明で撮るなら、カーテンを閉める。それだけで色が安定します。

白い紙を1枚置くと、影が消えます
横から光を当てると、反対側に影ができます。これが濃すぎるときの直し方です。
影になっている側に、白い紙を立てかけてください。A4のコピー用紙で十分です。窓からの光が紙にあたって、はね返り、影をうすくします。
- 置く場所は、撮りたいものから10〜20センチ。写真には写り込まない位置です
- 近づけるほど影がうすくなります。動かしながら画面を見てください
- お皿や白いふきん、メニュー表でも代用できます
使ってはいけない紙色のついた紙は使わないでください。はね返った光に、その色がつきます。黄色い紙を使うと、料理が黄色くなります。必ず白いものを。

白い紙を1枚
横から光が当たると、反対側に影ができます。影の側にA4の白い紙を立てると、光がはね返って、影がやわらかくなります。
やってはいけないこと、3つ
① 暗いからフラッシュを使う
フラッシュは、真正面から強い光を当てます。影が消えて平らになり、背景だけが真っ暗になります。色も不自然になります。
暗いときは、フラッシュではなく明るい場所へ移動してください。それが無理なら、スマホを何かに立てかけて固定します。
② 自分が光をさえぎっている
何度でも書きます。いちばん多い失敗です。
窓と、撮りたいものと、自分。この3つが一直線に並んだら、自分の影がかかっています。半歩、横にずれてください。
③ 明るさをスマホ任せにする
とくに逆光のとき、スマホは背景の明るさに合わせて、料理を暗くします。
画面の中の料理をタップしてから、指を上下に滑らせて明るさを決める。これをしないと、光の向きを直した意味がなくなります。
やり方はスマホの写真は、この4つで変わりますにくわしく書いてあります。
場面別の置き場所
料理・お菓子
斜め後ろから光。窓ぎわで、お皿を回して角度を探します。つやが出た瞬間があれば、そこです。
湯気を写したいなら、思いきって逆光に。背景は暗いほうが湯気が見えます。湯気は出てから30秒が勝負です。先に立ち位置を決めてから運んでください。
商品・物販
色を正確に伝えたいものはやや順光ぎみ、質感を伝えたいものは横から。
つやのあるもの(ビン、袋、ラップ)は、光った部分に自分やまわりが映り込みます。撮る前に、画面を拡大して確かめてください。
人・スタッフ
窓に対して、少し斜めに立ってもらいます。真正面から光を当てると、目が細くなり、顔が平らに写ります。
真上からの照明の下は、目の下とあごの下に影が出ます。疲れて見えてしまうので、窓ぎわへ移動してください。
くもりの日の屋外は、人物にはいちばん親切な光です。
店内・外観
店内は、窓を正面に入れないでください。窓が白く飛んで、店内が真っ暗になります。窓を背にするか、横に来る位置から撮ります。
外観は、建物に光が当たる時間を選びます。建物が影になっている時間に撮ると、どんなに良いお店でも暗く写ります。午前と午後で見に行って、明るいほうの時間を覚えておいてください。
よくあるご質問
窓がない部屋しかありません
入り口のドアを開けて、その光を使ってください。ドアも窓と同じはたらきをします。
それも無理なら、スタンドの照明を1つ、横から当てます。天井の照明は消してください。混ざるほうが悪くなります。
夜しか撮る時間がありません
照明を1つに絞って、横から当てる。これだけ守れば、夜でも撮れます。
ただし暗いぶん、手ぶれしやすくなります。スマホは必ず何かに立てかけてください。
照明の道具を買ったほうがいいですか
先に、窓ぎわで撮ってみてください。道具を買っても、置く場所が同じなら結果は変わりません。
窓の光でうまくいくようになってから、夜も撮りたいという理由が出てきたときに、はじめて買えば十分です。
写真が黄色くなってしまいます
電球色の照明の下で撮っています。窓ぎわへ移すか、その照明を消してください。
光が1種類だけなら、あとから編集で直せます。直し方は編集で、おいしさと時間が伝わりますにあります。
今日、1回だけ試してほしいこと
いつも撮っている場所で1枚。そのあと、同じものを窓から2歩のところへ持っていって、横から光が当たる位置でもう1枚。
2枚を並べて見てください。説明を読むより、その2枚のほうが早く分かります。
光のあとはズームで形が変わる → 0.5倍・1倍・2倍
撮ったあとの編集 → 編集で、おいしさと時間が伝わります
インスタに何を載せる? → インスタ、何を載せればいいか分からないお店の方へ
結果:できたか、確かめる
こうなっていれば、できています。
- 窓から1〜2歩のところで撮った
- 手のひらを立てて、光の向きを確かめた
- 横からの光と、ほかの向きで、1枚ずつ撮りくらべた
- 影が濃いときに、白い紙を立ててみた
それでも迷ったら:同じ商品を「窓のそば」と「いつもの場所」で撮って、並べてみてください。ちがいがいちばんよく分かります。
この記事のまとめ
- 写真は腕ではなく、置く場所で決まる。窓から1〜2歩のところへ
- 大事なのは光の量ではなく向き。迷ったら横から
- 手のひらを立てれば、光の向きが3秒で分かる
- 湯気・透明感・つやは、逆光でしか写らない。ただしタップして明るさを上げる
- くもりの日がいちばん簡単。晴れの直射日光はむずかしい
- 色の違う照明を混ぜない。あとから直せなくなる
- 影が濃いときは、白い紙を1枚立てる
- 自分の影をかけない。半歩ずれる
4本まとめて読むと、つながります
① この記事(撮る場所を決める)
② スマホの写真は、この4つで変わります(撮る前の基本)
③ 0.5倍・1倍・2倍。ズームで「形」が変わります(撮るとき)
④ 編集で、おいしさと時間が伝わります(撮ったあと)
順番は、この記事がいちばん最初です。置く場所が決まっていないと、あとの3本をやっても伸びしろが小さくなります。
一人でやらなくても大丈夫です
読んでもうまくいかないときは、聞いてください。責めたりしません。お店にうかがって、いつも撮る場所を一緒に決めるところからお手伝いできます。オンラインでもお手伝いできます。お店やおうちまでうかがうこともできます(袋井市の外は、交通費をいただきます)。初回のご相談は無料です。
料金を見る(税込)初回のご相談は無料
| 内容 | オトスマがやること | 料金(税込) |
|---|---|---|
| 初回のご相談 | お話をうかがって、合う進め方をお伝えします | 無料 |
| 相談・レクチャー(教える) | やり方を説明します。作るのはお店の方 | 5,000円/1時間 |
| 月々サポート(一緒にやる) | 月2時間、投稿などを一緒に作り、チャットで改善案も | 33,000円/月 |
| 制作サポート(代わりにやる) | 撮影と投稿を月8回以上、オトスマが作ります | 100,000円/月 |
| 設置から運営まで(まるごと) | アカウントの設置から毎月の運営まで | 150,000円/月 |
| 動画編集(素材あり) | お店の写真・動画と文章をお預かりして作ります | 5,000円〜 |
| ロゴアニメーション | 10秒以内・直しは3回まで | 10,000円 |
| アニメーション動画 | 絵や文字を動かして伝える動画 | 10,000円〜 |
| チラシから作る動画(素材あり) | チラシや画像を動かして、見た人の心を動かす動画に | 30秒 7,000円/1分 10,000円 |
| 撮影 | 素材がないときは撮影から(動画とは別に) | 10,000円〜/1時間 |
| 講座(お店・事業者向け、単発2時間) | お店の仲間とまとめて習う | お一人 3,000円 |
| 交通費 | オンライン・袋井市内はかかりません | 菊川市〜浜松市のあいだは 2,000円 |
毎月のプランは、3か月からのご契約です。くわしい料金は料金のページに、講座の内容は講座・セミナーのページにまとめています。
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